【Vol.1】下請けから脱却し「メーカー」を目指す!~山田木管工業所(山県市)代表 山田等さん
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「岐阜県のチャレンジし続ける中小企業経営者を紹介!」というコンセプトに基づき始まった週刊WEBマガジン『岐阜人(ぎふびと)』。
栄えある第一回で紹介する経営者は、岐阜県山県市にある「山田木管工業所」代表の山田等(やまだひとし)さんです。
山田木管工業所を巡るもっともホットなニュースといえば、今年3月23日に中小企業庁の『はばたく中小企業・小規模事業者300社』に選定されたこと!
社内には、授賞式で撮影された記念写真が飾られています。
世耕弘成経産相のちょうど真後ろが山田さん。
今の山田木管工業所を代表する商品が、この手ぬぐい額。
ネット通販大手「楽天市場」の額縁部門において、200週超にわたってランキング1位を獲得した人気商品です。
商品としての品質の良さはもちろんのこと、丁寧な梱包や同封するお手紙といった心配りもあって、レビュー総合評価は4月1日現在、5点満点中4.91点というと評価の高さ!
そうしたお客様の高評価もあって、現在でも手ぬぐい額は毎月1,200個~1,300個はコンスタントに売れているとのことです。
しかし、ここに至るまでの道のりは平たんではありませんでした。
山田木管工業所は社名の通り「糸巻き用木管」の製造から始まった会社です。
その後、岐阜地方の地場産業である繊維産業の凋落とともに木管の需要は激減。
次なる市場として、洋食器の木部製造や住宅用の扉製造の受注を獲得することで、企業の存続を図って行きます。
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しかし2009年、一番の大口取引先が倒産。
企業規模の縮小を余儀なくされ、「10人いた従業員のうち2人を残して辞めてもらわざるを得なかったことは、今思い返してもつらい経験だった」と山田さんは語ります。
その翌年の元日に、自分自身に対する決意表明として掲げたのが経営理念、『良質な物創りを通して働く人皆が幸せになるように努力します。』。
この出来事を契機に、「下請けではダメだ、自らエンドユーザーに商品を販売するメーカーにならねば」との思いを強くし、山田さんは自社オリジナル商品として「手ぬぐい額」を開発します。
販売チャネルとして選んだのはネット通販大手の「楽天市場」。しかし、楽天市場に出店して初めの1~2ヶ月は、ほとんど売上が上がらなかったとのこと。
それでも、「何が良いか悪いかはやってみなくてはわかならい」との思いで、「学んだことはすべてやってみる」と試行錯誤を重ねた結果、オープンから半年後には月商50万超えを実現!
そこからネット通販事業に経営資源(ヒト、カネ)を積極投入し、今では自社製品の売上が下請け製品の売上額を上回るまでに成長したとのことです。
その後も山田さんは、「手ぬぐい額」のヒットに甘んじることなく、積極的に商品開発を進めています。最近のヒット商品としては、”御朱印ブーム”の追い風に乗って注目された「御朱印帳額」。
「モダン御神札(おふだ)額」なる商品も開発。仏具関連業者からも引き合いが来ているとのこと。
商品開発とともに、積極的に取り組んでいるのがプロモーション・販路開拓活動。
地元メディアに対するプレスリリースは、投げ込みではなく直接持ち込むことで、高い掲載率を誇っています。
(参考)
メディア掲載情報 - 山田木管工業所 - 職人の技 手ぬぐい額 -
販路開拓活動も精力的に実施!「見込み市場に対して思い切っていかないと成果にはつながらない」との考えから、首都圏の大展示場(東京ビッグサイトなど)で開催される展示会に積極的に出展されています。
次なる戦略的商品は、今までの生活雑貨品ではなく住宅設備用品である四方框扉(しほうかまちとびら)。
これを下請け製造ではなく、自社商品として売っていこうと山田さんは考えています。
画像提供:山田木管工業所
このように様々なチャレンジを重ねた成果として、今では11名の従業員を雇用するまでに成長を遂げられました。
4月からは新メンバー2名が加入。一人は山田等さんの息子さんである山田史生(やまだふみお)さん、もう一人は大学3年生の竹内恵美(たけうちえみ)さんがインターン生として入社。
今後も同社のモットーである「日本の壁を楽しくする」ため、若いメンバーの新しい発想を取り入れながら、さらなるチャレンジを期待しています!
山田木管工業所様の公式サイトはこちら!